最近では、ケニアのナイロビで開催されるファッションショーに、カンガやキコイなどが素材として使われるようになり、東アフリカの布の伝統が見直されてきています。

 

若い人の間では、これまで、カンガは「おばあちゃんが腰に巻くもの」という認識だったようですが、ここ数年は、かなりイケてるアイテムになったようです。

 

さて、今回はおそらくタンザニアでは最初のカンガファッションショーのお話。

時は1965年。

タンザニアのダルエスサラームで、カンガやキテンゲを使ったショーが開催されました。

主催したのは1899年に創立された「Jiwan Hirji」というタンザニアの輸入代理店です。

この会社は、タンザニアでは最も大きな代理店で、オランダ・フリスコ社と取引をしており、おそらく日本の商社とも取引をしていたようです。

 

1965年のショーでは、残念ながら日本製のものは使われず、すべてオランダのフリスコ社製品が使われました。

当時のタンザニアではすでにカンガは大きな市場を得ていましたが、キテンゲはまだあまり浸透していなかったようで、このショーがアフリカの女性の間でキテンゲが認識され始める契機になったという報告の手紙が残されています。

 

写真を見ると、かなり大胆なデザインで仕立て上げられており、業界の力の入れようが伝わってきます。

モデルさんがタンザニア人ではないようなのが、ちょっと残念ですが・・・。

 

カンガやキテンゲの発展の陰には、こんな歴史もあったのですね。

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